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【mixiの日記・再録】「痴人の愛」のモデルハウス
●2007年02月21日 21:18
中公文庫で、「新聞連載時の挿画収載」として、新しく 刊行された
「痴人の愛」(谷崎潤一郎)を購入し、再読しました。
谷崎潤一郎作品は「痴人の愛」「瘋癲老人日記」を読んだだけでしたが、
2年前でしたか、「細雪」を読んだら面白くって、そのとき、他の本を
何もはさまず、谷崎潤一郎さんの文庫本だけを、ぶっ続けで、25册
読みました。
その時の25册から選んだベストワン作品は「猫と庄造と二人のおんな」
でしたが、久しぶりに「痴人の愛」を読了したところ、どうしても、
この小説が群を抜いているような気がしてしかたがないですね〜。
現在の「萌え」の世界にも通じますね〜!
大阪朝日新聞で連載は開始されましたが、新聞社の都合で掲載中止と
なり、続きを「女性」という雑誌に発表されることになりました。
文庫本で350ページほどありますが、200ページあたりまでが新聞小説
で、この文庫本には、田中良さんによる、その新聞小説の挿し絵が
収録されています。
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昨年の春、阪急岡本駅近くの、谷崎さんが「痴人の愛」を執筆された
通称「ナオミの家」が解体前に一般公開されたとき、見に行きました。
画像は、新聞連載時の挿し絵です。
画像は、昨年、撮った「オナミの家」です。
窓の形が似ていますね。
デジタルカメラが、快晴時には、ほとんど映らないという不調の時で、
モノクロにすれば、なんとか見られるようなので、加工しました。
画像は、真っ暗で見物人が誰も覗こうとしなかった浴室です。
フラッシュ撮影しましたが、当日、唯一、ちゃんと映っていた
写真です〜。
この家は、のちに改装したかたが住んでおられたそうで、
当時のままでは ないでしょうが、ナオミも入った浴槽なんだな〜
と感慨にふけりながら (笑)、撮影しました。
ほんと、この小説を読んでいると、ナオミは実在しているように
思えてきます。