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12月9日(日曜日)・「門」(夏目漱石)読了
入院するにあたって、家にある文庫本の中から何冊か選んで持ってきました。 この岩波文庫の「門」(夏目漱石)は読んでいたように思い、はじめのほうを見てみたら、読んだ記憶がありました。 そのわりには、真新しい本で、私は文庫本で小説を読む際、気になる箇所があれば、ページの角を折るのですが、そうしたところもなくて、念のため、病室に持参しました。 50ページあたりまで読んでいる記憶がありました。 読了していた「それから」と勘違いしていたようです。 夏目漱石さんの「それから」とか「行人」とかと似た雰囲気があります。 あと「明暗」も「こころ」も、すべて、男女の三角関係を描いた小説ではないですか〜。 夏目漱石さんは、恋愛小説家だったのか。 記憶が薄れてきていますが、「坊ちゃん」や「三四郎」にも三角関係はありましたね。 「吾輩は猫である」と「夢十夜」には、なかったかな? あとは、短編を少し読んでいるだけで、どうであるかはわかりません。 「門」は、50ページあたりまで、淡々としていて、それで、一旦、本を置いてしまった気がしますが、後半になって、淡々としていた生活の謎がとけていき、俄然、面白くなってきました。 夏目漱石さんの小説は、ラストのほうになると、なんで、そうなるの?という、あのままの調子で続けていたら、落ちついてまとまっていたのに〜と、なんか、無理矢理、グチャグチャにしていくようなところがあるように、私は感じてしまうところがあります。 この小説も、突然、主人公が禅の修業をするなんて言い出します。 それは短期間に終わり、じきに家に戻ってくるので、この小説は、夏目漱石作品の中で、特にまとまりのよいもののように思えてきました。 ファーストシーンとラストシーンが同じというのもいいですね。 例えば、筒井康さんの小説の場合、面白くても、自分は、この主人公のような、こうした攻撃的なことをしないと思うし、そういうことに腹は立たないと思うしと、作者と自分の感受性の違いを感じることがありますが、夏目漱石さんの場合、自分と同じものを感じます。 この主人公のグズグズぶりや、骨董品を道具屋に売る際のこだわりぶりなど、やはり、作者の性格が反映しているように思い、夏目漱石さん自身に親近感を抱いてしまいます。 そうした親近感は村上春樹さんの小説にも抱き、私は、夏目漱石さんの小説と村上春樹さんの小説に、似通った雰囲気を感じています。 私は、読んだ夏目漱石さんの小説では、「明暗」が好きで、それだけは再読していますが、未完(絶筆)であるのが残念です。 それで、もし、夏目漱石を1冊読もうと思っているかたには、この「門」をお勧めするのがいいかなと思いました。 兄嫁の不倫を疑っている兄から頼まれて兄嫁の元恋人の弟が兄嫁を尾行する、大阪(天下茶屋が高級住宅地の時代)が舞台の「行人」も面白いですが、途中、夏目漱石さんが大病になり、連載再開後、当初の予定の展開ではなくなったという説があり、私は当初の展開のほうが面白かったような気がしてならなくて、残念に思うところがあります。 その大病の意識のない際に、夏目漱石さんが観た夢の世界、漱石さんの小説のキャラクターたちが登場するその世界を描いた井上ひさしさん脚本の芝居「吾輩は漱石である」を観に行ったことがありました。 「行人」を竹中直人監督が映画化したいと言っているのを、かなり前に何かで読みましたが、その映画も観てみたいですね〜。 「週刊朝日」に、司馬遼太郎さんの「菜の花忌シンポジウム」の告知が載っていることを、この前、このブログに書きましたが、パネリストの芳賀徹さんについては知りませんでした。 巻末の注釈の中に芳賀徹さんの御名前が登場していました。 主人公の父親が所有していた屏風が、近所の古道具屋で、一戸建の借家の家賃が2円80銭のこの時代、6円から35円まで査定額があがっていき、それで売ってみたところ、その屏風が主人公の家主に80円で買い取られることになるのですが、その屏風について芳賀徹さんはこのように書いていると、注釈に御名前が登場していたのでした。
by hitcity
| 2012-12-10 11:55
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by hitcity
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