昨日、天王寺公園内の大阪市立美術館へ「ボストン美術館 日本美術の至宝」特別展を観に行ってきましたが、お目当ては「吉備大臣入唐絵巻」のこの場面でした。
【吉備大臣入唐絵巻(きびのおとど にっとう えまき 又は、きび だいじん にっとう えまき)とは、日本の12世紀末から13世紀初めに作られた絵巻物の一つ。
所蔵者は、アメリカのボストン美術館。
遣唐使として唐に渡った吉備真備が、現地で数々の難題を吹っかけられるも、鬼となった阿倍仲麻呂の助けを借りてこれを尽く退ける説話を生き生きと描いた、院政期文化を代表する絵巻物の名品である。】
と、ウィキべディアで説明されています。
吉備真備さんは、手塚治虫さんのマンガ「火の鳥・鳳凰編」に出演されていましたね。
今までも何度か美術館などで絵巻物の展示を観てきましたが、一部分だけを見せる形ぱかりでしたが、今回は、8メートルほどの絵巻物全部を開いて展示してあり、右から左に観ていくことができました。
絵巻物には、いくつかの場面の絵が描かれていて、それが連続したお話になっているので、現在のストーリーのあるマンガ(劇画)と同じですね。
吉備真備さんが、鬼になった阿倍仲麻呂さんとともに、試験問題の内容を盗み聴きしに行くため、空を飛んでいる場面ですが、空飛ぶ人間の描写は、どれぐらいの数、マンガで接してきたかわかりませんが、その元祖ではないのかな?と、感激しながら観ていました。
12世紀後半の平安時代に、空飛ぶ人間の着想があったのか。
腕を伸ばして人間が空を飛ぶのは、スーパーマンがはじまりなのかな?
座ったまま空を飛ぶところから、大友克洋さんのマンガのような印象も受けますね。
空を飛ぶ描写に、すでに流線の手法が用いられていることが興味深いです。
●「吉備大臣入唐絵巻」あらすじ
http://www.boston-nippon.jp/highlight/02.html